いよいよ最終回です。「登記申請書の書き方」から「法務局への提出」「完了後の確認」まで、実際の手順をステップごとに解説します。法務省が公開している公式ガイド(令和6年4月版)をもとに、正確な情報をお届けします。
ステップ④:いざ実践!登記申請書を書いてみよう
申請書のフォーマットは法務局のHPでダウンロード
登記申請書は、法務局ホームページの「不動産登記の申請書様式について」のページから様式をダウンロードして作成できます。
📌 法務局ホームページ「不動産登記の申請書様式について」
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/minji79.html
申請書作成の注意事項
申請書を作成する前に、以下の注意事項を確認してください。
- ① 用紙はA4・縦置き・横書き・片面印刷で作成します。紙質は長期間保存できる丈夫なもの(上質紙等)を使用してください。
- ② 文字はパソコン(またはワープロ)で入力するか、黒色インク・黒色ボールペンではっきりと記載してください。消せるインクや鉛筆は使用できません。
- ③ 申請書が複数枚になる場合は、各用紙のつづり目に契印(割印)をします。申請人または代理人が行います(申請人が2人以上の場合はそのうちの1人で可)。
【項目別】登記申請書の具体的な書き方
登記申請書の各項目の記載内容を順番に説明します。
書類の綴じ方と契印(割印)の正しい押し方
申請書が完成したら、以下の手順で書類をまとめます。
- ① 登記申請書と収入印紙貼付台紙を重ね合わせ、左側の余白で2か所ホチキスどめします。
- ② 添付書類(添付情報)は、ホチキスどめした「登記申請書+収入印紙貼付台紙」の後に、クリップどめなどしてください(ホチキスどめはしない)。
- ③ 申請書が複数枚にわたる場合は、各用紙のつづり目(ページの境目)に契印(割印)をします。登記申請書の最後のページまで同じように契印します。
「解除証書」「弁済証書」等の添付書面の原本を手元に残したい場合は、原本の還付(返還)を請求することができます。その場合は、還付を請求する添付書面のコピーを作成し、コピーに「原本に相違ありません」と記載の上、登記申請書に押印した申請人がコピーに署名(記名)押印したものを、登記申請書に添付して原本と一緒に提出してください。
ステップ⑤:管轄の法務局へ提出しよう
提出先はどこでもいいわけじゃない!「管轄の法務局」の調べ方
登記申請は、申請する不動産の所在地を管轄する法務局(登記所)に対して行う必要があります。最寄りの法務局なら何でもよいわけではありませんので注意してください。
📌 管轄法務局の調べ方
法務局ホームページ「管轄のご案内」
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kankatsu_index.html
📌 法務局での登記手続案内は予約制です。予約の申込み方法等については各法務局のホームページでご案内しています。
法務局ホームページ「各法務局のホームページ」
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/static/kakukyoku_index.html
申請方法は「窓口持参」と「郵送」の2パターン
作成した登記申請書と添付書面を直接窓口に持参します。初めての方には窓口持参がおすすめです。不明な点をその場で確認できます。
封筒の表面に「不動産登記申請書在中」と記載し、書留郵便で送付します。返信用封筒と郵便切手(書留郵便料分)も同封してください。
📌 オンライン申請も可能です
法務局ホームページ「住宅ローン等を完済した(抵当権抹消の登記をオンライン申請したい方)」
https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/fudosan_online02.html
登録免許税の支払い方(収入印紙の貼り方)
登録免許税額分の収入印紙を登記申請書と併せて提出(納付)します。郵便局やコンビニで購入できます。
- 収入印紙は登記申請書に直接貼り付けるのではなく、別の白紙(台紙)に貼り付けます。
- 台紙を登記申請書とともにつづり(ホチキスどめ)し、登記申請書と台紙との間に契印(割印)をします。
- 収入印紙そのものには押印をしないでください。
登記識別情報の提出方法(重要)
抵当権者(金融機関等)の登記識別情報を提出する際は、以下の方法で行います。
- 登記識別情報を記載した書面(登記識別情報通知書のコピーでも可)を封筒に入れ、封をして提出します。
- 封筒には抵当権者(金融機関等)の名称および登記の目的(「抵当権抹消」)を記載し、登記識別情報を記載した書面が在中する旨を明記してください。
- 登記識別情報を記載した書面は、登記完了後も返却されません。
ステップ⑥:無事に完了!その後の確認作業
法務局から受け取る完了書類について
法務局(登記所)での登記が完了すると、「登記完了証」が交付されます。これを受領することで全ての手続が完了します。
登記申請書に押印したものと同じ印鑑を持参してください。
宛名を記載した返信用封筒と書留郵便料分の郵便切手を登記申請書とともに提出してください。
最後に「登記事項証明書(登記簿謄本)」を取って正しく抹消されたか確認しよう
登記完了後、念のため「登記事項証明書(登記簿謄本)」を取得して、抵当権の記録に下線が引かれ、正しく抹消されているかを確認することをおすすめします。登記事項証明書は法務局の窓口のほか、オンライン(登記・供託オンライン申請システム)でも取得できます。
📌 抹消が完了した状態の見え方
登記事項証明書の抵当権に関する記録部分に下線が引かれていれば、抹消登記が正しく完了しています。
登記申請書提出前のチェックリスト
法務局に提出する前に、以下の項目を全て確認してください。(法務省公式チェックリストより)
- 登記申請書に申請人の押印を忘れていませんか?
- 登記申請書に連絡先の電話番号の記載を忘れていませんか?
- 登記申請書と収入印紙貼付台紙とを重ね合わせてホチキスどめ(左側の余白に2か所)していますか?
- 登記申請書と収入印紙貼付台紙との間にする契印を忘れていませんか?
- 登記申請書が複数枚にわたる場合、各用紙のつづり目にする契印を忘れていませんか?
- 登録免許税の納付(収入印紙の貼付)を忘れていませんか?
- 添付書面(解除証書・弁済証書・委任状)に日付等の記載漏れはありませんか?
- 添付書面の添付を忘れていませんか?
- 申請先の法務局(登記所)に誤りはありませんか?
- 登記完了書類を郵送により受領する場合に、宛名を記載した返信用封筒と郵便切手(書留郵便料分)の提出を忘れていませんか?
- 添付書面の原本の還付(返還)を希望する場合に、その請求手続を忘れていませんか?
まとめ:手順に沿って進めれば、自分でも確実にできる!
3回にわたって抵当権抹消登記の手順を解説してきました。改めて全体の流れを振り返りましょう。
登記情報提供サービスで現在の登記内容を確認する
銀行から届いた書類を確認・整理し、住所・氏名・銀行名の不一致がないかチェックする
法務局HPから様式をダウンロードし、各項目を正確に記入する
不動産1物件につき1,000円分の収入印紙を購入する
窓口持参または郵送で申請する(初心者には窓口持参がおすすめ)
登記完了証を受領し、登記事項証明書で抹消を確認する
「途中まで進めたが、住所が変わっていることに気づいた」「銀行名が合併で変わっていた」「書類の記載内容が登記簿と一致しない」——そんなケースは、途中から司法書士に引き継ぐことも可能です。
無理に進めて申請が却下されてしまうよりも、早めにご相談いただくことで、スムーズに解決できることがほとんどです。
初回相談は無料です。
つくば市の司法書士事務所TOKITOが、抵当権抹消登記をトータルサポートします。
無料相談のご予約はこちらお電話でのご相談 029-875-5991
受付時間:8:30〜18:00(月〜金)
- 第1回|知識編:抵当権抹消登記の基本と、自分でやるかの判断
- 第2回|準備編:登記情報の確認・必要書類の準備・落とし穴チェック
- 第3回|実践編:申請書の書き方・法務局への提出・完了確認(この記事)