第75回 その土地、登録免許税が0円かもしれません

その土地、登録免許税が0円かもしれません|相続登記の免税措置と「2027年3月末」

この記事の要点

  • 相続登記には、登録免許税がかからない「免税措置」が2種類あります
  • どちらも期限は2027年(令和9年)3月31日。義務化前の相続についての登記期限と同じ日です
  • 2026年8月31日、法務省が免税措置の2年延長を要望しました。ただし、まだ決まったわけではありません

親の名義、あるいは祖父母の名義のままになっている土地。「登記にいくらかかるのか分からないから、そのままにしている」という方もいらっしゃると思います。

実際、法務省も、相続登記がされないまま放置される原因の一つとして「費用の負担」を挙げています。

相続登記では、法務局に納める登録免許税という税金がかかります。ところが条件によっては、この税金がかかりません。0円です。知っていれば使えたのに、知らないまま払ってしまったり、費用を心配して手をつけずにいたりするのは、もったいないと思います。

今回は、この「免税措置」の話です。ちょうど8月末に、この制度をめぐって動きがありました。

1.登録免許税がかからない2つのケース

相続登記の登録免許税は、原則として土地の固定資産評価額の0.4%です。評価額1,000万円の土地なら4万円になります。

これが免税になるのは、次の2つの場合です。

ケース① 登記をしないまま、次の方が亡くなった場合

たとえば、祖父名義の土地を父が相続したものの、登記をしないまま父も亡くなった。よくあるケースです。

このとき、ケースによっては、いったん「祖父から父へ」の登記をすることになりますが、この登記の登録免許税はかかりません。こちらは土地の評価額に上限がないので、評価額の高い土地でも免税になります。

ただし、その次の「父から子へ」の登記は、通常どおり課税されます。

ケース② 評価額が100万円以下の土地

土地の評価額が100万円以下であれば、その土地の相続登記に登録免許税はかかりません。

共有の場合は、土地全体の評価額に持分の割合をかけた額で判断します。評価額の低い農地や山林、私道の持分などでは、100万円以下に収まることもあります。

どちらにも共通する注意点

  • 対象は土地だけです。建物は含まれません
  • 申請書に「租税特別措置法第84条の2の2第1項(または第2項)により非課税」と、根拠となる条文を書く必要があります。書かなければ、免税は受けられません

最後の点は、ご自身で相続登記をされる方は特に気をつけてください。条件を満たしていても、書き忘れれば税金を納めることになります。

2.8月31日、法務省が「延長」を要望しました

この免税措置は、期限つきの制度です。現在の期限は2027年(令和9年)3月31日までです。

これについて、2026年8月31日に公表された法務省の令和9年度税制改正要望で、次の2点が求められました。

  • 2つの免税措置を、2年間延長すること
  • 100万円以下という要件の緩和など、さらに対象を広げること

要望書によると、令和7年度の利用件数は、ケース①が14,015件、ケース②が311,949件でした。これだけ使われている制度です。所有者不明土地の割合も約22%と高止まりしていると書かれていて、法務省としては続けたい、広げたいという姿勢がはっきり読み取れます。

ただ、ここで注意していただきたいのは、これはあくまで「要望」だということです。延長されるかどうか、何年延びるのか、どこまで広がるのかは、例年、年末にまとまる税制改正大綱で決まります。

参考までに、前回(令和7年度)の改正では、法務省は3年の延長を要望していました。実際に認められたのは2年です。要望がそのまま通るとは限りません。

3.2027年3月31日は「二重の締切」

この日付には、もう一つ意味があります。

① 相続登記の義務化(2024年4月開始)より前に発生した相続の、登記の期限
正当な理由なく申請しないと、10万円以下の過料の対象になります
② 登録免許税の免税措置の期限
延長されなければ、この日を過ぎた申請は課税されます

祖父母や親の名義のまま長年そのままになっている土地は、①と②の両方にかかわります。義務の期限と、費用が0円で済む期限が、同じ日に重なっているわけです。

なお、2024年4月1日以降に発生した相続は、相続と取得を知った日から3年以内が登記の期限です。

4.3代前の名義が出てきたケース

私どもで扱った事例を一つご紹介します。

きっかけは名寄帳でした。名寄帳は、市区町村がその人名義の土地や建物を一覧にしたものです。取り寄せてみると、今の相続人の方のお名前と並んで、すでに亡くなった方のお名前が記載されていました。登記を確認すると、3代前の方の名義のままになっていました。

3代前ともなると、ふつうは相続人の数がかなり膨らみます。このケースでは、途中の相続が戦前の「家督相続」でした。旧民法のもとでは、戸主が亡くなると、家の財産は原則として家督相続人お一人が引き継ぎます。そのおかげで、相続人は数人で済みました。

それでも、ご依頼者が一度も会ったことのない相続人の方が出てきました。この方には、手紙でご連絡をしました。面識のない方への最初の連絡は、その後の話し合いの空気を左右します。ご依頼者ご本人からは切り出しにくいこうした連絡も、私どもがお手伝いできる部分です。

登録免許税は、土地の評価額が低かったため、すべて免税になりました。

このケースで一つ感じたのは、「自分の家には関係ない」と思っている土地ほど、名寄帳や課税明細書を見て初めて気づくことが多いということです。

なお、2026年2月2日からは、亡くなった方が登記上の所有者になっている不動産を全国分まとめて一覧にできる「所有不動産記録証明制度」も始まっています(窓口での請求は1通1,600円)。ただしこの証明書は、登記上の氏名・住所で検索します。昔の住所のまま残っている名義は、うまく拾えないことがあります。古い名義を探すときは、名寄帳や課税明細書とあわせて確認するのが確実です。

5.「延長されるだろう」と待つ前に

⚠ 延長を前提に待つのは危険です

  • 今回の延長は、まだ要望の段階です。決まってはいません
  • 前回は、要望より短い期間しか認められませんでした
  • 時間がたつほど、相続人は増えます。相続人の方が亡くなれば、その方のお子さんたちが新たな相続人になります
  • 面識のない相続人がいる場合、連絡を取り、話し合いがまとまるまでには時間がかかります

免税になるかどうかは、評価額と名義を見れば、ある程度判断がつきます。まずは次のことを確かめてみてください。

  • ✓固定資産税の課税明細書で、土地ごとの評価額を見る(100万円以下かどうか)
  • ✓名寄帳を取り寄せ、亡くなった方の名義が残っていないか確認する
  • ✓必要に応じて、所有不動産記録証明書を請求する
  • ✓登記簿で、名義が誰になっているかを確かめる(祖父母の代のままのこともあります)
  • ✓相続人の中に、連絡を取りにくい方がいないか書き出してみる

期限までに話し合いがまとまりそうにない場合は、「相続人申告登記」という方法で、ひとまず登記の義務を果たすこともできます。ただしこれは、名義を変える手続きではありません。売却などをするには、あらためて相続登記が必要です。

おわりに

正直に申し上げると、登録免許税は評価額の0.4%ですから、評価額の低い土地一筆あたりでは、大きな金額にならないことも多いです。

それでも、この制度をご紹介したかったのは、2027年3月末が「費用が0円で済む期限」であると同時に、「義務を果たすべき期限」でもあるからです。費用の心配で止まっていたのなら、その心配はもしかすると要らないかもしれません。

そして、実際に手続きを止めているのは、費用よりも「疎遠な親族に連絡しづらい」「誰が相続人なのか分からない」といった事情であることのほうが多いように感じます。そこは司法書士がお手伝いできるところです。

延長が決まったら、このブログでもあらためてお知らせします。

相続登記・生前対策のご相談は、司法書士事務所TOKITOへ

つくば市を中心に、キャリア21年・2,000件を超えるご相談に向き合ってきました。ご相談の約6割が、生前対策・家族信託に関するものです。

「祖父母の名義のままの土地がある」
「相続人に、会ったことのない親族がいる」
「何から手をつければいいか分からない」

そうした段階のご相談こそ歓迎しています。揉めてしまう前に、整えておく。それが私たちの仕事です。

司法書士事務所TOKITO 代表司法書士 時任 裕(茨城県つくば市)

TEL:029-875-5991

受付:8:30〜18:00(月〜金)

【参考にした資料】

・財務省「令和9年度税制改正要望(法務省)」所有者不明土地・建物問題の解決のための登録免許税の特例
・財務省「令和7年度税制改正要望(法務省)」所有者不明土地等問題の解決のための登録免許税の特例
・法務局「相続登記の登録免許税の免税措置について」
・法務省「相続登記の申請義務化について」
・法務省「所有不動産記録証明制度について」

第74回 「実家しか遺産がない」家庭ほど、相続は揉める──”分けられない不動産”を、元気なうちに片づけておく

「うちは大した財産はないから、相続で揉めることなんてない」——ご相談にいらっしゃる方の多くが、最初はそうおっしゃいます。ですが実際には、家庭裁判所まで持ち込まれる相続争いのうち、遺産額5,000万円以下のケースが約4分の3を占めます。「財産が多いから揉める」のではなく、むしろ限られた財産、とりわけ「分けられない不動産」をめぐって、ごく普通のご家庭で争いが起きているのです。2026年に公表された民間の相続意識調査でも、相続を経験した人の約半数が「もっと生前に準備・対策をしておけばよかった」と後悔しています。この記事では、なぜ不動産が相続を難しくするのか、そして元気なうちにできる備えを、司法書士の立場から整理します。

なぜ「一般家庭」ほど揉めるのか

最高裁判所の司法統計を見ると、遺産分割がまとまらず家庭裁判所に持ち込まれたケースのうち、遺産額5,000万円以下が全体の約76.7%。1,000万円以下だけでも3割を超えます。相続税がかかるかどうかのボーダーライン(基礎控除)にも届かない規模で、これだけの争いが起きているわけです。

理由はシンプルです。一般的なご家庭の遺産は「実家(不動産)+わずかな預貯金」という組み合わせが多く、遺産全体に占める不動産の割合が大きい。預貯金なら1円単位できれいに分けられますが、実家はそうはいきません。この「分けにくさ」こそが、争いの火種になります。

不動産が「分けられない」3つの理由

1 現物分割には限界がある
一つの土地を相続人で分筆して分ける「現物分割」は、一見公平に見えます。しかし土地の価値は間口や接道で変わり、きれいに等分できることはまれです。30坪程度の一般的な宅地では、建物を解体して分けることになり、費用面でも現実的ではありません。
2 「評価額」で意見が割れる
不動産には決まった値段がありません。固定資産税評価額・路線価・実勢価格——どれを基準にするかで金額が変わり、「安く見積もって取得したい人」と「高く評価して代償金を受け取りたい人」で対立します。
3 「とりあえず共有」が次の世代の火種になる
話がまとまらず「ひとまず兄弟の共有名義に」とするケースは少なくありません。ですが共有不動産は、売却も大きな修繕も共有者全員の同意が必要です。やがて共有者が亡くなればその持分は子や孫へ相続され、面識のない親族が何人もの共有者になっていきます。こうして、管理も処分もできない「所有者不明土地」が生まれます。

放置には「期限」があります——相続開始から10年

「急いで決めなくても、いつか話し合えばいい」と思われるかもしれません。ですが、令和3年の相続法改正で、遺産分割に事実上の期限が設けられました。

相続開始(お亡くなりになった時)から10年を過ぎると、遺産分割で「寄与分」や「特別受益」を主張できなくなり、原則として法定相続分だけで分けることになります(民法904条の3・令和5年4月1日施行)。「長年、親の介護をしてきた」「兄はすでに生前贈与を受けている」——こうした個別の事情を反映できるのが具体的相続分ですが、10年を過ぎるとその主張自体ができなくなるのです。

⚠ ここに注意
この10年ルールは、施行日より前に発生した相続にも適用されます。過去の相続を「そのまま」にしているご家庭も、少なくとも令和10年(2028年)4月1日までには対応が必要です(相続開始から10年を経過する時とのいずれか遅い時まで)。あわせて、相続登記も令和6年4月から義務化され、相続を知った日から3年以内の申請が求められます(正当な理由なく怠ると10万円以下の過料。過去の相続分は令和9年3月31日が期限)。「まだ大丈夫」と思っているうちに、選べる道はどんどん狭まっていきます。

元気なうちにできる、不動産の3つの備え

不動産は「きれいに分けられない」のが前提。だからこそ、遺す側が元気なうちに“行き先”を決めておくことが、いちばんの争い予防になります。

✓ ① 遺言で「誰に何を」を明確にする
実家を誰が継ぐのか、他の相続人にはどう配慮するのかを遺言で示しておけば、そもそも分割協議で揉める余地がなくなります。公正証書遺言は、司法書士事務所TOKITOを窓口に進められます。ご自身で文案を考えて公証役場へ持ち込む必要はありません。ヒアリングのうえ、ご家族に合ったオーダーメイドの文案を作成します。
✓ ② 「換価分割・代償分割」を見据えて設計する
売って現金で分ける換価分割、一人が取得して他の相続人へ現金を渡す代償分割——どちらを選ぶかで、必要な準備(納税資金や生命保険の活用など)が変わります。生前に方針を決めておくと、実際の手続きがぐっとスムーズになります。
✓ ③ 認知症で「売れなくなる」前に、家族信託を検討する
判断能力が低下すると、たとえご家族でも本人名義の不動産を売却・活用できなくなります。家族信託を使えば、信頼できるご家族に管理・処分の権限を託しておくことができます。当事務所では、生前対策のご相談のうち家族信託を含むライフプランニング関連が約6割を占めており、力を入れている分野です。なお、使い道のない土地は「相続土地国庫帰属制度」で手放す選択肢もあります(更地であることなどの要件や、10年分の管理費相当額の負担金が必要です)。

「争い」の手前なら、司法書士が動けます

相続人同士が本格的に対立し、裁判で決着をつける段階になれば、それは弁護士の領域です。一方で、その手前——「相続人が遠方で疎遠」「長年会っておらず今さら連絡しづらい」「相手が何を考えているか分からない」といった段階での連絡・調整や、遺言・家族信託による予防、名義変更などの手続きは、司法書士がお手伝いできます。

私たちが大切にしているのは、争いになってから解決することではなく、争いにならない仕組みを先に作ることです。「心配性だから」ではなく「家族思いだから」——そんな一歩を、つくばで21年、2,000件を超えるご相談とともに支えてきました。

相続の「争いになる前」のご相談は、司法書士事務所TOKITOへ
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第73回 デジタル遺言が成立しました。でも、今日から使えるわけではありません

デジタル遺言が成立しました。でも、今日から使えるわけではありません

この記事の要点

  • 「デジタル遺言」の正式名称は保管証書遺言。2026年6月に法律は成立しています
  • ただし施行日はまだ決まっておらず、最長で2029年6月24日までのどこかです
  • 一方、公正証書遺言の手続きのデジタル化は2025年10月にすでに始まっています

「スマホで遺言が作れるようになるそうですね」

この夏、ご相談の途中でこの話題が出ることが何度かありました。ニュースをご覧になった方が多いようです。おっしゃるとおり、今年の6月に法律が成立しています。報道の内容そのものは間違っていません。

気になっているのは、そのあとに続く言葉のほうです。

「じゃあ、それができてから遺言を作ろうかな」

今回はこの一言について書きます。改正そのものは良い方向へ進んでいると思っています。手書きが負担だという声に応える内容ですし、私も歓迎しています。ただ、「それができてから」というのが、いつのことなのか。今日はそこを確かめていこうと思います。

1.何が決まったのか

令和8年6月17日、「民法等の一部を改正する法律」が成立し、同月24日に公布されました(令和8年法律第45号)。報道で「デジタル遺言」と呼ばれているものの正式な名前は、保管証書遺言といいます。

法務省が公表している資料によると、おおよそ次のような制度です。

  • ✓パソコンなどを使って遺言を作成できる(手書きでなくてよい)
  • ✓署名、またはそれに代わる措置(電子署名が想定されています)が必要
  • ✓作成したデータ、またはそれを印刷したものを法務局に提供して、保管を申請する
  • ✓保管の申請はオンラインでもできる
  • ✓遺言書保管官が相当と認めるときは、ウェブ会議を利用した手続きもできる
  • ✓遺言者本人が、遺言の全文を口述する
  • ✓法務局が保管するので、紛失や改ざんを防げる
  • ✓相続が始まったあと、家庭裁判所の検認は不要

あわせて、遺言書への押印も任意になります。自筆証書遺言、秘密証書遺言、特別の方式の遺言、いずれも押印が要件から外れます。加除訂正のときの押印も同じです。

ここまでは、報道されているとおりです。

「スマホで書いて終わり」ではありません

法務局への保管の申請が必要で、しかも遺言者ご本人が遺言の全文を口述することが要件になっています。言い換えると、文章を作る部分が楽になる制度であって、手続きが消えてなくなるわけではない、ということです。

2.ただ、いつから使えるかは、まだ決まっていません

ここが今回の本題です。

この法律は「公布の日から○年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する」という形をとっています。そして、改正の中身によって、その期限が違います。

改正の内容 施行の期限
①押印の任意化、証人の欠格事由の見直しなど 公布から1年以内
2027年6月24日まで
②成年後見制度の見直し 公布から2年6月以内
2028年12月24日まで
③保管証書遺言の創設など 公布から3年以内
2029年6月24日まで

保管証書遺言は③です。法務局のシステム改修が必要なので、一番あとのグループに入っています。

そしてもうひとつ、見落とされやすい点があります。これは「2029年6月24日から始まる」という意味ではありません。「2029年6月24日までのどこかで、政令が定めた日から始まる」という意味です。その政令は、まだ出ていません。

つまり今の時点では、開始日そのものが存在していないのです。2年後かもしれませんし、3年近くかかるかもしれません。「いつから使えますよ」と申し上げられる人は、現時点ではどこにもいません。

3.その数年のあいだに、何が起きるか

開始日が決まっていないということは、「待つ」というのは、終わりの見えないまま待つということでもあります。その数年をどう考えるか。ここで、遺言について最も大切なことを申し上げます。

遺言は、いつまでも作れる訳ではありません。

遺言をするには遺言能力が必要です(民法963条)。判断能力が十分でなくなってからでは、自筆証書遺言も、公正証書遺言も、そして保管証書遺言も、同じように作れません。新しい制度ができても、この前提は変わりません。

この仕事を21年続けてきて、いちばん申し訳ない気持ちになるのは、「もう半年早ければ」というご相談です。ご本人は元気なつもりでいらした。ご家族も、まだ先の話だと思っていらした。そして、あるとき急に、選択肢が減ってしまう。

しかもこの話は、ご家族の側から切り出すのが難しいのです。「遺言を書いておいて」とは言いにくい。財産を狙っていると思われたくない。そうやってお互いに遠慮しているうちに、時間だけが過ぎていきます。私が普段お受けしているご相談も、実際にはこの「切り出しにくさ」をどう扱うかという話が多くを占めています。

制度の施行日は政令で決まります。ご本人の状態は、政令とは関係なく変わります。確実にタイムリミットがあります。

4.デジタル化なら、もう使えるものがあります

「待とうかな」という気持ちの多くは、実は「今の手続きが面倒そうだ」というところから来ているように感じます。そこで、すでに始まっているものを整理しておきます。

(1)公正証書遺言の手続きは、2025年10月1日にデジタル化されています

令和5年の公証人法の改正により、公正証書に関する一連の手続きが、2025年10月1日からデジタル化されました。

  • ✓公証役場に出向かなくても、オンラインで嘱託(申込み)ができる
  • ✓条件を満たせば、ウェブ会議を利用したリモート方式で作成できる
  • ✓公正証書は原則として電子データで作成・保存される
  • ✓嘱託人は電子サインのみで、押印は不要
  • ✓正本や謄本は、紙でも電子データでも受け取れる

「公証役場まで行くのが大変だから」という理由で先送りにしていた方にとっては、事情がもう変わっています。

ただし、ウェブ会議が使えるのは、ご本人の希望があり、かつ公証人が相当と認めた場合に限られます。希望すれば必ず、というものではありません。また、この取扱いができるのは指定を受けた公証人の役場に限られますので、実際に進めるときは事前の確認が要ります。

(2)自筆証書遺言書保管制度でも、試行が広がっています

法務局が自筆の遺言書を預かる制度についても、令和8年2月2日から、保管申請の提出書類を電子メールで事前にチェックしてもらえる取扱いが、39都道府県・68の遺言書保管所に拡大されました。書類の写しを先に送っておけば、当日の手続きがスムーズになります。

ただし、保管の申請そのものは、今も遺言者ご本人が法務局に行く必要があります。ここは変わっていません。「オンラインで完結する」と誤解されると当日に困りますので、念のため申し添えます。

(3)民間の「デジタル遺言サービス」には、法的な効力はありません

スマートフォンのアプリやクラウドサービスで「デジタル遺言」をうたうものがありますが、現行法のもとでは、これらに遺言としての効力はありません。改正法が施行されても、法務局に保管を申請していないデータは保管証書遺言にはなりません。

ご自身の考えを整理しておくエンディングノートとしては、とても良いものだと思います。ただ、財産の行き先を法的に決めるものではない、という点は分けて考えていただければと思います。

5.「今作ったら、無駄になりませんか」

ご相談の場でよくいただく質問です。結論から申し上げると、無駄にはなりません。

遺言は、いつでも撤回できます(民法1022条)。前の遺言と内容が食い違う部分は、あとの遺言で撤回したものとみなされます(民法1023条)。つまり、あとから作り直すことが前提として認められている制度なのです。

ですから、こう考えていただくのが現実的だと思います。

  • ✓今は、自筆証書遺言書保管制度か公正証書遺言で作っておく
  • ✓保管証書遺言が始まって、そちらのほうが使いやすければ、そのときに作り直す
  • ✓作り直すまでの数年間は、今の遺言が効力を持ち続ける

この「作り直すまでの数年間」こそが、待つか作るかの差そのものです。何も起きなければ、作り直す手間が一度増えるだけです。何かが起きたときには、遺言があるかないかで、ご家族の手続きがまったく違うものになります。

なお、自筆証書遺言書保管制度の手数料は1件3,900円です。公正証書遺言は財産の額に応じた手数料がかかります。作り直しを前提にするなら、まず前者から、という選択も十分にあり得ます。

6.施設や法人への遺贈をお考えの方へ

最後に、報道ではあまり触れられていない改正をひとつ。一部の方には、これが今回いちばん実務に響くかもしれません。

遺言の証人になれない人の範囲が広がります。

今の民法では、受遺者(遺贈を受ける人)とその配偶者・直系血族は証人になれません。改正後は、ここに受遺者の被用者が加わります。受遺者が法人の場合は、その法人の被用者と役員も証人になれなくなります。

背景には、おひとりで暮らす高齢の方が増え、入所している施設などへ遺贈をされる例が出てきている、という事情があります。そのときに施設の職員の方が証人に入っていると、遺言が本当にご本人の意思なのか、あとから疑いを持たれかねません。

つくばでも、長くお世話になった施設や法人へ財産の一部を、というご相談はあります。心のこもったご判断だと思いますし、私はそうしたご希望をきちんと形にしたいと考えています。だからこそ、証人をどなたにお願いするかは、今後より慎重に考える必要があります。

この部分は、法務省の資料では公布から1年以内の施行とされているグループに入っています。保管証書遺言よりずっと早く、2027年6月24日までには動き出す見込みです。

おわりに

今回の改正は、遺言をもっと使いやすくしようという方向のものです。手書きの負担が減り、押印がなくなり、法務局に行かなくても手続きができるようになる。良い改正だと思います。

ただ、制度が整うのを待っている間も、ご本人とご家族の時間は進みます。

「デジタル遺言が始まったら考えよう」というのは、ご自身の予定を制度の施行日に合わせる、ということです。本来は逆で、ご自身とご家族の状況に合わせて、そのときに使える方法で備えておく。制度が良くなったら、そのときに乗り換える。そういう順番のほうが、無理がないように思います。

新しい制度が始まったら、このブログでもあらためてご案内します。それまでの間、今できることを一緒に考えさせてください。

公正証書遺言は、当事務所を窓口にして進められます

ここまで読んで、「では公正証書遺言のほうを作っておこうか」と思われた方に、ひとつご案内です。

公正証書遺言は、ご自身で文案を考えて公証役場に持ち込んでいただく必要はありません。当事務所を窓口として、作成までひととおりお手伝いできます。

まず司法書士がお話をうかがいます。ご家族の構成、財産の内容、これまでの経緯、そして「誰に何を、どうして遺したいのか」。そのうえで、そのご家族に合った文案をこちらで作成します。公証役場との日程調整、必要書類のご案内、当日の立ち会いまで、一連の流れをお任せいただけます。

お引き受けできること

  • ✓ご家族の状況をうかがったうえでの、オーダーメイドの文案作成
  • ✓公証役場との打ち合わせ・日程調整
  • ✓戸籍謄本など必要書類の取り寄せ
  • ✓作成当日の立ち会い

ご本人にしていただくのは、お話しいただくことと、できあがった文案をご確認いただくことです。

遺言は、書き方によって、遺したい形にならないことがあります。不動産の表示が正確でないために登記が通らない。遺言執行者を定めていなかったために、手続きのたびに相続人全員の協力が必要になる。こうしたことは実際に起こります。文案を作るという仕事は、そのあとの登記や名義変更まで見ている司法書士の領分と、かなり近いところにあります。

どう書けばいいかわからない、という段階でかまいません。むしろ、その段階からご一緒するほうが、良いものになります。

相続・遺言・家族信託のご相談は、司法書士事務所TOKITOへ

つくば市を中心に、キャリア21年・2,000件を超えるご相談に向き合ってきました。ご相談の約6割が、生前対策・家族信託に関するものです。

「何から始めればいいかわからない」

「家族に切り出しにくい」

「相続人同士が疎遠で、連絡を取りづらい」

そうした、まだ形になっていない段階のご相談こそ歓迎しています。揉めてしまう前に、整えておく。それが私たちの仕事です。

司法書士事務所TOKITO 代表司法書士 時任 裕

茨城県つくば市谷田部2980

TEL:〔電話番号〕029-875-5991

受付:〔受付時間〕月~金8:30-18:00 土日祝日定休日

参考にした資料

  • 法務省「民法等の一部を改正する法律案」(令和8年法律第45号)
  • 法務省民事局「民法等の一部を改正する法律(令和8年法律第45号)」概要資料
  • 法務省「預けて安心!自筆証書遺言書保管制度」
  • 日本公証人連合会「公正証書の作成手続がデジタル化されます!」

第72回 「一度始めたらやめられない」後見は終わります

 「一度始めたらやめられない」後見は終わります

「父の預金が下ろせなくなった」「母名義の実家を売りたいのに、話ができない」

相続のご相談をお受けしていると、こうしたお話を伺うことがあります。解決の手段として案内されるのが成年後見制度なのですが、説明を進めると、多くの方が同じところで手を止めます。「一度始めたら、亡くなるまでやめられないんですよね?」と。

その仕組みが、2026年6月の法改正で変わりました。ただ、この改正には「まだ使えない」という大きな注意点があります。今回はそこを中心にお話しします。

1. 2026年6月、成年後見制度の改正法が成立しました

令和8年6月17日、「民法等の一部を改正する法律」(令和8年法律第45号)が参議院本会議で可決・成立し、同月24日に公布されました。あわせて関係法律の整備法(令和8年法律第46号)も成立しています。

成年後見制度は2000年に始まった制度です。介護保険と同じ年のスタートでした。私がこの仕事を始めたのはその5年後ですので、司法書士としてのキャリアのほぼ全期間、この制度と付き合ってきたことになります。四半世紀を経て、はじめての抜本的な改正です。

法務省は改正の背景として、高齢化の進展や単独世帯の増加といった家族のあり方の変化により、成年後見制度・遺言制度へのニーズが増加し、多様化していることを挙げています。

2. これまでの成年後見制度は、なぜ「使いにくい」と言われてきたのか

現行の制度は、ご本人の判断能力の程度によって「後見」「保佐」「補助」の3つに分かれています。もっとも判断能力が低下している方が「後見」で、選ばれた成年後見人が包括的な代理権と取消権を持ちます。

ここに、二つの難点がありました。

ひとつは、必要のない範囲まで任せることになる点です。たとえば「遺産分割協議をするため」という理由で後見を申し立てたとします。ところが後見が始まると、遺産分割だけでなく、日々の預金の出し入れから契約ごとまで、財産に関わることが広く後見人の権限に入ります。法務省の資料でも、利用の動機と比べて自己決定が必要以上に制限される、という点が課題として明記されています。

もうひとつは、やめられない点です。現行法では、判断能力が回復しない限り制度の利用を終えることができません。実家の売却が終わっても、遺産分割が済んでも、後見は続きます。当然、後見人への報酬もご本人の財産から支払われ続けます。

最高裁判所が公表している「成年後見関係事件の概況」によれば、令和7年12月末時点の利用者数は259,901人です。認知症の方の数を考えれば、決して多い数字ではありません。制度が知られていないというより、知ったうえで「それなら使わない」と判断されてきた面があると、私は受け止めています。

3. 何がどう変わるのか

今回の改正で、制度の骨格が次のように変わります。

項目 改正後の内容
① 3類型の一元化 「後見」と「保佐」を廃止し、「補助」に一元化します。特定の行為について個別に権限を付与する仕組みが基本になります。
② 必要な範囲だけ たとえば遺産分割の代理権だけを補助人に与える、といった設計が可能になります。権限を付与するには、原則としてご本人の同意が必要です。
③ 終了できるように 判断能力が回復していない場合でも、制度利用の必要がなくなったと家庭裁判所が認めるときは、申立てまたは職権によって終了できます。
④ 交代しやすく 解任事由に「本人の利益のために特に必要があるとき」が加わります。横領などの不正がなくても、たとえば補助人がご本人と面談しないといった場合に交代を求められます。
⑤ 本人の意見を最優先に 家庭裁判所が補助人を選ぶ際に考慮すべき要素の冒頭に「本人の意見」が置かれます。補助人にはご本人の意向を把握する義務も明文化されました。
⑥ 任意後見も柔軟に 家庭裁判所が明らかに監督の必要がないと認めるときは、任意後見監督人を選任せず、家庭裁判所が直接監督することが可能になります。

あわせて遺言制度も見直されました。押印が任意になるほか、パソコン等で作成した遺言のデータを法務局に提供し、法務局が保管する「保管証書遺言」が新設されます。こちらは別の回で改めて取り上げます。

4. 「では、改正を待てばいいのでは?」──ここが今回いちばんお伝えしたいところです

ニュースをご覧になった方から、すでに何度か同じ質問をいただいています。「新しい制度のほうが良さそうだから、それまで待ちます」。

お気持ちはよく分かります。ただ、ここで施行日を確認していただきたいのです。

成年後見制度の見直しに関する部分の施行日は、公布の日から起算して2年6月を超えない範囲内において政令で定める日とされています。公布日が令和8年6月24日ですから、遅くとも令和10年(2028年)12月24日までに施行される、ということになります。政令で定める日ですので、それより早まる可能性はありますが、家庭裁判所のシステム改修や運用ルールの整備が必要ですから、相応の準備期間がかかると見ておくべきでしょう。

つまり、これから2年ほどは、これまでどおりの制度が動き続けます。今日申し立てをすれば、今日の制度が適用されます。「後見・保佐は廃止された」という報道の見出しだけを見て、もう変わったと思い込んでしまうと、判断を誤ります。

なお、改正法には経過措置が置かれています。施行日の時点ですでに後見や保佐を利用している方は、基本的に現行法の内容のまま利用を継続できます。新制度に移りたい場合は、改正後の補助の制度について申立てをすることになり、その際に現在の後見・保佐開始の審判は取り消されます。利用そのものを終えたい場合の申立ての道も用意されています。

5. 待てるご家族と、待てないご家族

ここが分かれ道です。判断の軸は「改正がいつか」ではなく、ご本人の判断能力が今どの状態かです。

すでに判断能力が低下している場合

  • ✓入院費や施設費の支払いのために預金を動かす必要があるなら、待つという選択肢はありません。
  • ✓相続が発生していて、相続人の中に判断能力が低下した方がいる場合、遺産分割協議はその方を抜きに進められません。
  • ✓この段階では、任意後見契約も家族信託も締結できません。契約には判断能力が必要だからです。

まだお元気な場合

  • ✓選択肢が最も広い状態です。任意後見、家族信託、遺言を組み合わせて設計できます。
  • ✓「まだ大丈夫」と思っているうちが、実は唯一の準備期間です。

最高裁の統計で、申立ての動機を見ると特徴がはっきり出ています。もっとも多いのが預貯金等の管理・解約で全体の約93.4%、次いで身上保護が約74.2%、不動産の処分が約36.3%、相続手続が約25.6%です(令和7年、複数計上)。どれも「もう動かなければならなくなってから」の動機です。備えとして申し立てる方は、ほとんどいらっしゃいません。

茨城県のデータも見ておきます。水戸家庭裁判所管内の集計は578件で、そのうち市区町村長による申立てが176件、約30.4%を占めています。全国平均は約23.7%ですから、これを上回る水準です。ご親族が申立てをできない、あるいは申立てをする方が身近にいない、という事情を抱えたケースが、この地域では相対的に多いことがうかがえます。

6. お元気なうちだからできる備え

改正を待つのではなく、今できることを整理しておきます。

任意後見契約は、判断能力があるうちに「将来こうなったら、この人に、この範囲で任せる」と自分で決めておく契約です。家庭裁判所が選ぶのではなく、ご自身で相手と内容を決められる点が最大の違いです。今回の改正では、家庭裁判所が明らかに監督の必要がないと認めるときは任意後見監督人を選任せず家庭裁判所が直接監督できる仕組みや、ご本人が公正証書で指定した方も契約を発効させる申立てをできる仕組みが設けられました。使いやすくする方向の見直しです。

ただ、任意後見の利用者数は令和7年12月末時点で2,833人にとどまっています。全体の259,901人と比べると、ごくわずかです。国会の附帯決議でも、任意後見制度の利用が低調である要因の把握と分析、利用促進が求められました。裏を返せば、備えとして先に手を打っている方はまだ少ない、ということでもあります。

家族信託は、財産の管理や承継の方法を契約で設計しておく仕組みです。家庭裁判所の関与なく、ご家族の判断で不動産の管理や売却を進められる点が実務上の利点です。参議院法務委員会の附帯決議でも、成年後見制度の利用前または利用と同時に備えることのできる将来設計として、福祉型信託の環境整備を進めることが挙げられています。

遺言は、遺す側の意思をはっきりさせておく方法です。相続人が集まって話し合う必要そのものを減らせます。

どれかひとつが正解ということはありません。ご家族の構成、財産の中身、そしてご本人の希望によって、組み合わせ方は変わります。

7. 相続が始まってから気づく方が、いちばん多いのが実情です

私どもにご相談をいただくきっかけで多いのが、相続手続きが途中で止まってしまったというものです。

よくあるのは、こういう流れです。父が亡くなり、相続人は母と子ども2人。実家の名義変更をしようと手続きを進めたところ、母の判断能力が低下していて遺産分割協議ができないと分かる。金融機関でも同じことを言われる。そこではじめて、成年後見制度という言葉が出てくる。

この段階では、もう選べる手はかなり限られています。制度を利用するしかない、という状況です。

これは「争い」ではありません。誰も揉めていないのに、手続きだけが進まなくなる。ここが成年後見の問題の本質だと、私は思っています。相続人同士が本気で争っている案件は弁護士の領域ですが、こうした「止まってしまった手続き」や、相続人の間の意見の調整は、司法書士がお手伝いできる範囲です。

そして、この止まり方の多くは、生前に手を打っておけば起きなかったものです。

⚠ 今すでに申立てを検討されている方へ

「改正されるなら待とう」という判断は、状況によっては取り返しのつかない結果につながります。

施行は早くても2年近く先です。その間に施設費の支払いが滞る、空き家になった実家の管理ができない、相続税の申告期限(相続開始を知った日の翌日から10か月)が迫る、といった事態は待ってくれません。

逆に、急ぐ事情がなく、ご本人の状態も安定しているのであれば、あえて今すぐ動かないという判断もあり得ます。どちらが良いかは、ご事情を伺わなければ判断できません。迷われたら、動く前に一度ご相談ください。

おわりに

今回の改正は、成年後見制度を「守られる制度」から「必要な分だけ選んで使う制度」へ変えるものです。方向としては、ご本人にとって良い改正だと考えています。

ただ、制度が良くなることと、ご自身のご家族が困らないことは別の話です。制度が変わるまでの2年間にも、ご家族の状況は動きます。

成年後見について当事務所が後見人としての実績を数多く持っているわけではありません。そこは正直に申し上げます。私どもがお役に立てるのは、ご事情を詳しく伺ったうえで、後見・任意後見・家族信託・遺言のどれをどう組み合わせるのが最善かを一緒に考え、必要な手続きと登記まで一貫して形にすることです。

「うちはまだ早い」と思われるうちが、いちばん選択肢の多い時期です。

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つくば市を中心に、キャリア21年・相談実績2,000件超。生前対策と家族信託のご相談が全体の約6割を占めています。まずはご事情をお聞かせください。

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【出典】法務省民事局「『民法等の一部を改正する法律』(成年後見及び遺言の制度の見直し)について」/法務省民事局「成年後見制度に関する制度改正の状況について」(令和8年7月)/最高裁判所事務総局家庭局「成年後見関係事件の概況──令和7年1月〜12月──」
※本記事は令和8年(2026年)9月時点の情報に基づいています。施行期日は今後政令で定められます。個別の事案については必ず専門家にご相談ください。