レアケース:ご利用にあたって
司法書士として必ず当たる壁が名変だと思います。
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あくまでご参考程度にお読み頂き、皆様にて裏を取ったり、
法務局へ照会されることを前提としております。
誤っている、先例変更がある等のご指摘は大歓迎です。
ただ上記趣旨から、この時はどうなるの?
というご質問や却下になったじゃないか!
という苦情には対応しておりません。
皆様の業務が円滑に進むことを願います。

目次

一括申請が可能か・登記の受付年月日が異なる数個の不動産の場合・数回にわたり変更がある場合・共有の場合・共有持分を数回にわたって取得した場合・一括申請をした場合の登録免許税

数個の権利(所有権や抵当権等)がある場合や数個の不動産がある場合の一括申請の可否

※所有権の登記のある不動産についての当該登記名義人の表示の更正登記と、所有権の登記のない不動産についての表題部の所有者の表示の更正登記とを同一申請書で申請することはできない。(登研182・160)

※登記名義人(法人)の本店の表示の変更原因が、 甲不動産につき 「年月日 住居表示実施」、乙不動産につき「年月日 本店移転」・「年月日 住居表示実施」 の場合、登記の原因が異なるので甲・乙不動産につき同一の申請書で申請することはできない。

  • 甲については 登記原因:「年月日 住居表示実施」(登研516・197)
  • 乙地については 登記原因: 「年月日 本店移転」
  • →変更後の住所として、 住居表示実施後の新しい表示を記載する。

※同一人所有に係るA、B二個の不動産について、Aについては氏名のみ、Bについては住所のみに誤りがある場合の所有権登記名義人の表示更正の登記の申請は、別件ですべきである。(登研486・133)

※登記年月日を異にする数個の不動産に関する所有権登記名義人の表示更正登記は、 更正前の事項が同一であれば同一の申請書により申請することができる。(登研147・46)

※所有権または抵当権の登記名義人の名義人表示変更の登記については、当該所有権または抵当権の取得の時期が異なる場合および権利の客体が多数である場合でも、 1個の申請書によることができる。(昭8・8・19民甲1229回答)

※同一の不動産上に設定登記のある抵当権者を同じくする数個の抵当権がある場合に、 各抵当権につき抵当権者の住所変更登記をするときは、便宜、同一申請書ですることができる。(登研286・77)

※登記名義人の表示が数回にわたって変更 (更正) されている場合には、1個の申請により、直ちに現在の表示に変更 (更正) の登記をすることができる。この場合には、申請書に登記原因およびその日付を併記 〔ただし、 同種の登記原因が数個存するときは、便宜、その最後のもののみを記載しても差し支えない〕 し、各変更(更正) を証する書面を添付すべきである。(昭32.3.22民三423通達)

※順位一番で甲が住所をAとして所有権保存の登記をした後、 順位二番で乙に対して所有権 一部移転の登記をしたが、 甲が再び当該持分を取得し順位三番で住所をBとしてその旨の 登記を経由した後、 さらに住居表示実施による住所の変更があった場合には、順位一番お よび順位三番について登記名義人表示変更の登記を一件の申請書ですることは、 登記原因が相違するので許されない。(登研38394)

※同一人が、甲土地については所有権登記名義人、 乙土地については所有権仮登記名義人である場合の住所移転による名義人表示変更登記は、同一の申請書で申請することはできない(登研453・124)

※二個の不動産の登記名義人の住所につき、一物件については表示の変更を、他の物件については表示の更正と変更を要する場合は、これを同一の申請書で一括して申請することはできない。(登研413・97)

※各別に持分を取得して所有権の登記名義人となった者が、 ある登記については住所変更登記または住所更正登記をするには、 各別の申請書によりすべきである。(登研193・72)

※同一不動産の抵当権者と賃借権者が同一人である場合における住所変更の登記は一括申請できる。登録免許税:不動産1個につき、 金1,000円(登研246・70)

共有の場合の一括申請の可否

※共有持分を数回にわたって取得した者が登記名義人の表示変更または更正の登記を申請する場合

  • 登記の目的: 「○番・×番・・登記名義人表示変更(更正)」
  • 登録免許税: 不動産1個につき、1,000円

→上記の登記の記載は、順位番号欄に「○番・×番付記~号」 と記載され、 事項欄に1個の登記でなされる。(登研191・71)(昭42・7・26民三249依命通知)(登研525211)

※A単有名義とAB共有名義の各不動産についての登記名義人Aに関する表示変更の登記は、一件の申請書で申請することができる。(登研360・92)

  • 変更後の事項:「所有者および共有者Aの住所」

※A単有名義、 およびAB共有名義の各不動産について、 A、B両名の住所移転による登記名義人の表示変更の登記は、 例え登記の原因および日付が同一であっても、申請人適格が同一でないから、同一の申請書によってすることはできず、各別の申請書により申請すべ
きである。(登研519・187)

※ABの共有とする取得の登記の際、 申請の錯誤によりAについてはBの住所を、BについてはAの住所を表示して登記した物件につき、上記両名の名義人の表示更正の登記を一括して申請することができる。(昭38・9・25民甲2654回答)

  • 変更後の事項: 「共有者全員の住所」

※共有者甲・乙の住所を誤って逆に登記した。その場合、共有者甲及び乙の各住所の更正は、一件の申請書で申請することができる。(昭38・9・25民甲2654回答)

※登記名義人の住所移転による変更と住居表示実施による変更は、一件の申請で登記することができる。(昭40・10・11民甲2915回答)

※登記簿上の住所が同一である共有者AおよびBが、 同時に同一の地に住所を変更した場合には、 AおよびBの登記名義人表示変更登記は一括申請できる。 (登研40985、440・80)
数名の共有者の登記名義の住所更正の登記を一括して同一申請書で申請してさしつかえない。
(昭38・9・25民甲2654回答) (登研628・9)
登録免許税:不動産1個につき、金1,000円
(昭42・7・26民三794依命通知)(登研455・91)
→共有者の一人から登記申請代理の授権を受けて共有者全員のための登記申請をするこ
とはできない。(登研45894)

持分にのみ抵当権設定登記がある場合の共有者全員持分全部移転

1. 事案の概要

同一の不動産について、次のような登記がされている。

  • 甲区1番:A・Bの共有(各持分2分の1)
  • 乙区1番:Aの持分のみに抵当権が設定されている(抵当権者丙)
  • 甲区2番:共有者全員持分全部移転により、C・Dの共有(各持分2分の1)となっている

この状態で、Aの持分に設定された抵当権を実行したいが、登記上、Aの持分がCとDのどちらに移転したかが分からない。この場合に差押えの登記が可能かどうか、という問題である。

2. 原則:一件一申請主義とその例外

登記は本来、1個の権利ごとに申請するのが原則である(一件一申請主義)。しかし、これを厳格に貫くと申請人に過重な負担を強いることになるため、登記原因が同一であるなどの一定の要件を満たせば、数人の共有不動産を第三者へ移転する場合や、数人の第三者へ移転する場合であっても、便宜上、1件の申請書で一括して登記申請することが認められている。

3. 持分上に第三者の権利がある場合の一括申請の制限

上記のような一括申請の例外には、重要な制限がある。 共有者の持分のうちの一部に、第三者の権利に関する登記(抵当権や処分制限の登記など)が設定されている場合には、一括申請の例外は適用されず、別個の申請により各別に持分移転登記をしなければならないとされている。 これを一括で申請して混然一体とさせてしまうと、今回のように誰の持分が誰に移転したのかが不明確になり、権利関係が錯綜して公示上好ましくないからである。

4. 結論:本件事案への対応

本件は、共有者の一人であるAの持分にのみ抵当権が設定されている状態であった。したがって、本来であれば「共有者全員持分全部移転」という形で一括して所有権移転登記をすることは許されない事案であった。

この誤った登記状態のままでは、Aの持分に対する差押えの登記を受理することはできない。 差押えの登記を入れるためには、前提として、現在されている「共有者全員持分全部移転」の登記を更正し、Aの持分の移転とBの持分の移転が明確になるよう(誰の持分が誰にどれだけ移転したかが分かるよう)に正す必要がある。

「登記情報 <471号> 41巻 2号」

住所移転の経緯が異なる場合
  • (ア) 現在の登記簿上の住所が相違している共有者AおよびBが、 今回偶然同時に同じ住所に移転した場合
  • (イ)登記簿上の住所が同一であるAおよびBであるが、 Aはその後住所を (甲→乙→丙)を経て丁に、 一方Bは登記簿上の住所から直接丁に、 双方同時に住所を移したとき( 移転の途中経過が相違)

→同一の申請書では、申請できないとされていた (登研521174、524168) が、他方、単純かつ形式的に「“登記の目的、 登記の原因、 変更後の事項が同一である”という理由からと推測されるが、便宜、同一申請書による申請を認めて差し支えない。」とする質疑応答(登研575・122) が出た。

※甲地についてA、 乙地についてBを住所として所有権の登記を受けた者がCに住所移転した場合、甲・乙両地についての登記名義人の住所変更登記は1個の申請ですることができる(同一管轄)。(登研283・71)

※商号変更および住居表示の実施による登記名義人の表示変更の登記の登録免許税は、住居表示実施証明書を添付したときに限り、原因日付の前後に関わらず、不動産1個につき金1,000円である。(登研243.75)

一括申請をした場合の登録免許税

※同一不動産について共有登記名義人が、 同一の原因および日付でもって、 同一の申請により登記名義人の表示変更の登記申請をする場合の登録免許税は、変更する人数に関係なく不動産1個につき、金1,000円である。(昭42全国登記所長合同決議、 昭42726民三794通知)

住所更正と住所移転または氏名更正と氏名変更

※同一物件に関して、錯誤による住所更正登記と住所移転による変更登記とを一件で申請することができる。(昭32・3・22民甲423通達)

  • 登記としては、一種の中間省略の登記に該当するものとして「変更」の登記1個と考えられる。
  • 登記の目的:「登記名義人表示変更」
  • 登記原因: 「錯誤」「年月日・住所移転」を併記する。(161 43, 171 66, 547 147, 567 165)
  • 登録免許税:不動産1個につき、金1,000円(昭42・7・26民三794通知)

※氏名錯誤 + 住所移転による登記名義人の表示更正および変更の登記は、同一の申請書で一括申請することができる。(昭32.3.22民甲423通達) (登研396・103)(昭42・7・26民三794号通知)
登録免許税:不動産1個につき金2,000円
「更正」の登記と 「変更」の登記という2個の区分に属する登記がされることになり、 それぞれにつき登録免許税が課せられる。

氏名変更及び住所移転または氏名更正及び住所更正の組み合わせの場合

※同一区分(「変更」 または 「更正」 の登記) に属する登記であるとして取り扱うべきであり、 従って、不動産1個につき金1,000円となる。

※氏名錯誤 + 住所移転 + 住居表示実施による登記名義人の表示 「更正」 及び 「変更」 の登記は、同一申請書で一括申請することができる。登録免許税 : 不動産1個につき、 金1,000円(住所に付き [住居表示実施]により非課税)(登研241・68)

※氏名錯誤 + 住所錯誤 + 住所移転による登記名義人の表示「更正」および「変更」 の登記は、同一申請書で一括申請することができる。(登研381・90)

  • 登記原因: 「氏名および住所 錯誤」「年月日 住所移転」と併記すべきである。 登録免許税 : 不動産1個につき、 金2,000円

※住所錯誤 + 住所移転+氏名変更による登記名義人の表示「更正」 および 「変更」 の登記は、同一申請書で一括申請することができる。登録免許税:不動産1個につき、 金1,000円(登研353・118)

※住所移転した後に住居表示実施があり、 その後、婚姻により氏名を変更した場合に、この 登記を1件の申請ですることができるが、 この登録免許税は氏名変更のみに課税され、 不 動産1個につき、 金1,000円である。(登研452・116)

所有権移転(持分移転)の場合

※同一の被相続人名義となっている不動産の共有持分と、他の不動産の所有権について、相続を登記原因として同一の申請書で申請することができる。この場合の登記目的は「何某持分全部移転・所有権移転」とし、持分は不動産の表示中に記載すれば足りる。(登研353・115)

※持分の異なる二個の不動産(例:甲物件持分4分の1、乙物件持分4分の2)について、登記原因、日付、申請当事者が同一である持分全部移転の登記は、同一の申請書で申請できる。(登研6339)

※甲・乙・丙が共有する物件について、乙が持分全部、丙が持分の一部を同一人に移転する場合、登記の目的を「乙持分全部、丙持分○分の○移転」として一括申請できる。(登研437)

※各共有者が持分のうち一部をそれぞれ同一契約で別の譲受人に移転する場合、登記の目的は「共有者全員持分一部移転」ではなく、「甲持分○分の○、乙持分○分の○、丙持分○分の○移転」とするのが相当である。(登研546・152)

 →申請書の記載方法としては、権利者欄に「持分後記のとおり」と記載し、各不動産の表示の末尾に「(持分○分の○)」と付記する形で受理された実務例がある。

※甲・乙各2分の1の共有で、乙持分のみを目的とする抵当権が設定されている場合、「共有者全員持分全部移転」として一括申請することはできない。「甲持分全部移転」「乙持分全部移転」として別々の申請書による必要がある。

※所有権移転登記と所有権一部移転登記は、同一の申請書ですることができない。(登研423・125)

※当事者・登記原因日付が同一でも登記目的が異なる場合(例:甲物件は所有権移転、乙物件は所有権一部移転)は一括申請できない。(登研6203) 同様に、甲物件が所有権移転登記、乙物件が共有持分全部移転登記となる組み合わせも一括申請できないものと考えられる。(登研6541)

抵当権の設定・移転の場合

※土地及びその土地上の地上権を共同担保とする抵当権の設定は、同一の申請書ですることができる。(登研177・73)

※取得の原因及び内容が異なる複数の抵当権の移転登記であっても、移転原因及び目的が同一であれば、同一の申請書によることができる。(昭28.4.6民事甲547号通達)

※担保する債権が異なる数個の抵当権の移転登記についても、移転原因及び目的が同一であれば同一の申請書で申請することができる。(昭28.4.6民事甲547号通達)

※甲・乙2物件を共同担保とし、債権額の異なる甲・乙2つの抵当権を有する抵当権者(会社)が、合併を原因として両抵当権の移転登記を同一申請書で申請する場合の登録免許税額は、各抵当権の債権額に応じて計算した金額の合計額となる。(登研370)

順位変更の場合

※順位変更の登記の申請は、原則として不動産ごとに各別の申請書によるべきであるが、共同担保の場合で、各不動産についての順位変更にかかる抵当権の順位番号及び変更後の順位がまったく同一であるときは、同一の申請書ですることができる。(昭46.12.27民三960号通知)

根抵当権の設定・変更・元本確定の場合

※同一の変更契約による根抵当権の極度額の増額と、債務者の交替的変更及び債権の範囲の変更の登記は、同一の申請書で一括申請することができる。(登研451・126)
 →登録免許税は、極度額増額分として増額分の1000分の4、債務者の交替的変更及び債権の範囲の変更分として不動産1個につき1,000円となる。

※所有者を異にする共同(根)抵当権の変更登記は、同一の申請書で申請することができる。(登研427・103)

※所有者を異にする共同根抵当権についてする元本確定の登記は、同一の申請書ですることができる。

※根抵当権の複数の債務者が日を異にして住所移転した場合も、同一申請書で申請することができる。

抹消登記(抵当権・根抵当権)の場合

※同一不動産に同一抵当権者が数個の抵当権を設定している場合、同一原因による抵当権抹消登記は同一の申請書ですることができる。

※抵当権と根抵当権の抹消登記は、登記原因及びその日付、権利者と義務者が同一であれば、同一申請書で申請することができる。登記の目的は「何番抵当権・何番根抵当権抹消」とする。(登研564・69)

※設定者が異なる根抵当権設定仮登記の抹消は、根抵当権者及び抹消原因が同一であっても、同一の申請書ですることはできない。(登研594・246)

 →抹消登記の申請人については、甲不動産(所有者甲)と乙不動産(所有者乙)の場合、甲または乙のみでは申請人になれず、甲・乙双方が申請人となって同一申請書で申請する必要がある。これに対し、甲不動産(甲・乙共有)と乙不動産(甲・乙共有)の場合は、甲または乙のみが申請人となることも可能であり、甲不動産(甲・乙共有)と乙不動産(甲のみ)の場合は甲のみが申請人となることも可能である。

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