第6回 元ヤクザ司法書士の驚愕勉強法とは?現役司法書士が解説!

今日は、文春オンラインで紹介されていた、元ヤクザの司法書士、甲村柳一先生の驚愕の勉強法について、現役の司法書士の視点から少し掘り下げてお話したいと思います。

甲村先生は、文春オンラインの記事で司法書士の勉強法を語られていたそうで、その内容が非常にユニークで興味深いものでした。元ヤクザという異色の経歴を持ちながら、岡山刑務所での服役中に司法書士を目指し、8年という歳月をかけて合格を掴み取られたとのことです。

先生の勉強法で特に目を引いたのは、過去問中心の独学を基本としながらも、疑問点の解消方法が非常に斬新だったという点です。独学でどうしても理解できない点が出てきた際に、なんと裁判所や法務局に電話をして直接質問していたというのですから驚きです。「裁判所や法務局は親切であり、税金で運営されている以上、国民に教えるのは当然の義務である」という考えに基づいていたそうです。

もちろん、同じ部署に何度も電話するのは気が引けるため、全国各地の裁判所や法務局に電話をかけ分けて質問していたというエピソードには、並々ならぬ熱意と、常識にとらわれない発想を感じます。まさに、裁判所や法務局を「家庭教師」のように活用されていたと言えるでしょう。

司法書士試験の受験生にとって、実務の現場がどのようなものかはなかなかイメージしにくいものです。私も受験時代は、法務局がどんな場所で、そこでどのような手続きが行われているのか、登記簿謄本を実際に見たこともありませんでした。テキストに載っている見慣れない書類を見て、「ふむふむ、こういうものか」と想像するしかありませんでした。

そんな状況を考えると、甲村先生のように、直接実務機関に問い合わせるという方法は、机上の勉強だけでは得られないリアルな感覚を掴む上で非常に有効だったのではないかと推察されます。登記簿の見方一つにしても、実際に法務局で交付された登記簿謄本を見てみることほど、理解が深まるものはありません。私も司法書士になってから、日々の業務で当たり前のように法務局を利用していますが、受験時代にそのイメージをもう少し具体的に持てていたら、勉強のモチベーションもさらに高まったかもしれません。

ただ、ここで注意しておきたいのは、法務局は資格者に対しては、ある程度専門知識を持っていることを前提とした対応になる場合があるということです。実際、資格者として問い合わせをすると、「ご自身で調べてください」というスタンスで対応されることも少なくありません。しかし、一般の方からの問い合わせに対しては、親切丁寧に対応してくれることが多いのも事実です。甲村先生は、この点をうまく利用されていたのかもしれません。

受験勉強は孤独な戦いであり、誰にも相談できず、一人で悩んでしまうことも少なくありません。そんな時、思い切って実務の専門家に直接話を聞くという経験は、知識の定着だけでなく、将来自分がどのような仕事をするのかという具体的なイメージを持つ上でも非常に重要です。合格後の自分を想像することは、モチベーション維持にも繋がり、困難な受験生活を乗り越える大きな原動力となります。

もちろん、甲村先生の勉強法が全ての人に当てはまるわけではありませんし、現在ではインターネットやSNSなど、様々な情報収集手段があります。しかし、「わからないことは、わかる人に聞く」という本質的な姿勢は、どのような分野の学習においても非常に大切です。そして、その相手が単なる知識の提供者ではなく、実務の最前線で活躍している専門家であれば、得られる学びは計り知れないでしょう。

最後に、司法書士試験を目指されている皆さんへ。

甲村先生のユニークな勉強法は、私たち現役の司法書士にとっても、改めて学び続ける姿勢や、常識にとらわれない発想の大切さを教えてくれるものでした。皆さんも、自分に合った勉強法を見つけ、合格という目標に向かって諦めずに努力し続けてください。そして、合格後には、社会の役に立つ素晴らしい司法書士として活躍されることを心から願っています。

今回は、少し長くなりましたが、元ヤクザの司法書士、甲村柳一先生の勉強法から得られた気づきについてお話させていただきました。最後までお読みいただき、ありがとうございました。